お客さまの生活スタイルをイメージする
立地を重視した提案を
株式会社アイ建設【横浜市戸塚区川上町】
雨宮 賢二

- 最初の3年は焦りがあった
長期スパンで考えるようになって心にゆとりが - 明るく元気よく
上司に言われた一言がターニングポイントに - あえて、お客さまに条件を根掘り葉掘りは聞かない
- 不動産は立地
周りの環境を無視することはできない
不動産業界に入って5年ほど経ちますね
これまでご苦労はありましたか?
最初の3年は焦りがあった
長期スパンで考えるようになって心にゆとりが
もともと美容師をしていたのですが、腰と手首を痛めてしまい、不動産会社に転職をしました。不動産業界での経験はなかったので、最初はわからないことばかりです。当時私は26歳。年齢も若く、お客さまから信用していただくのは、簡単ではありませんでした。転職して3年目までは自分にも早く結果を出さなくては、という焦りがあったと思います。家を見たり、リフォームを考えたりするのが好きでこの仕事に就いたのに、楽しいと感じられなくなっていたんです。
今思うと、その頃は契約に至らなくてもお給料をもらえる、という甘えやマンネリもありましたね。ただ数字に追われて、なんとなく過ごす毎日でした。そこで私は給与形態を完全歩合制に変え、退路を断つ形で自分を奮い立たせることにしました。「結果も出していないのに、お給料だけもらっているじゃないか」と見られることが、自分にとってはプレッシャーで、とても嫌だったんです。自分が働いた結果に対する正当な報酬という形は、かえって自分の気を楽にしました。
気持ちにゆとりができ、長いスパンで物事を考えられるようになったと思います。早く契約にこぎつけたいという思いが消えて、今は、お客さまとじっくりと向き合えるようになりました。私の方から積極的にアプローチしなくても、お客さまからお声がけいただくことも多いですね。最近では、1年以上ご連絡がなかったお客さまと契約を交わすことができました。その間に、他の不動産屋さんを10件以上訪ねて、物件を見て回られたそうです。なぜ私に任せてくださったのかお尋ねしたところ、「一番話しやすかったから」と言っていただきました。ご自身で見つけられた物件を、わざわざ私に話を持ってきてくださったということは、とても嬉しい出来事でした。

不動産営業において、モットーとしていることは何ですか?
明るく元気よく
上司に言われた一言がターニングポイントに
私がお客さまとお会いするときに大切にしていることは、“明るく元気よく”。普段話すテンションよりもワントーン上げて話すようにしています。不動産の購入は、おそらく人生で一番大きな買い物のひとつです。お客さまがとても慎重になられるのは当然ですし、シビアな方もいらっしゃいます。入社したての頃は、自分よりも年上で社会的な経験も豊富な方の「コイツには任せられないな」という思いが、言葉にはしなくてもヒシヒシと伝わってくることもありました。
20代半ばの若造が何を申し上げても、お客さまの信頼を得るのはなかなか難しかったです。自信のなさからか、当時は声も小さくて、明るいタイプではありませんでした。そんな私を変えたのは、上司のある一言でした。「若いんだから、知識で勝負しようとしても勝てないのは当たり前。地位も経験も上の人から、そういう風に見られるのは仕方のないことだ。逆に若いところをアピールして来い」それ以来、意識して明るく大きな声を出すようにして、若さをマイナスではなく強みに変えることができました。

具体的には、どのように商談を進めていくのでしょう?
あえて、お客さまに条件を根掘り葉掘りは聞かない
私が常に心掛けているのは、お客さまに最初から根掘り葉掘り聞かないということです。お客さまにご満足いただけるようなご提案をするには、お客さまのご要望やご自身について、いろいろと教えていただきたいという気持ちは当然あります。しかし、お問い合わせをして初めて会った人間に、いきなりあれもこれも聞かれては戸惑いますよね。
最初の頃はいろいろと質問をさせていただいたり、早く距離を縮めようと自らたくさんお話ししたりしていました。ところが、なかなかご成約に至らない中で考えてみると、それが逆効果なのではと思い始めたんです。お客さまからすると、よく知らない不動産営業の担当者が、物件を売ろうとゴリ押ししているようにしか見えなかったのかもしれません。壁ができてしまうように感じました。
そう気付いてから、私が最初にお客さまにお伺いするのは、新築か中古か、マンションか戸建てかといった物件の種類・ご希望のエリア・勤務地、の3点くらいです。お問い合わせの段階で、ご予算や問い合わせ物件から、まず自分なりの分析で一つの指標となる物件をお見せして、「ここはもっとこういう方がいい」「こうではなくてこんな部屋がいい」というように話を膨らませていくんです。こうして、自然とお客さまからご要望をお話ししてくださるのを待つようにしています。

どのような視点から物件をご紹介していますか?
不動産は立地
周りの環境を無視することはできない
物件のことだけでなく、家族構成や生活スタイルの方が私は気になりますね。普段車に乗る方なのか、電車を利用されるのかといった、生活スタイルによってもご紹介する物件は変わってきます。勤務先までの経路や、ご夫婦で共働きかどうかだったり、お子さまの年齢だったり。それに付随して保育園や小学校がどのくらいの距離にあるのかなど、具体的な生活をイメージした物件のご提案をするようにしています。つまり、建物よりも、周りの環境や生活スタイルに合うかどうかが、私が重視している点です。
なぜならば、極端なことを言うと、建物は後からいくらでも建て直すことができます。しかし、立地、土地に関しては動かすことはできません。購入となれば、すぐに買い換えるわけにもいきません。どんなに良い建物だとしても、これから先何年も暮らすことを考えれば、環境を含めた立地を無視しては、お客さまの満足いく生活は手に入らないと思うのです。ですから「不動産は立地」というのが私の信条になっています。
今では、売り上げも順調に伸び、今の目標はCentury21の成績優秀な営業に与えられる、センチュリオンという称号を目指しています。実績を上げることが、お客さまの信頼にもつながると思うので。これからも不動産業で頑張っていきたいです。人と話すことが好きですし、いろいろなお仕事をされる方と出会えて、お話を聞くことができます。自分の知らない世界を垣間見ることができて、楽しいですね。
イイタン一問一答
出身地は
神奈川県横浜市。
現在のお住まいは
神奈川県横浜市。
好きな駅は
相鉄線 鶴ヶ峰駅。地元ということが大きいですが、ベッドタウンとして今注目されている駅です。住みやすく、横浜へも出やすいです。
不動産業界に入ったきっかけは
接客が好きだったからですね。あとはやればやっただけ評価されるところにも魅力を感じました。
不動産業界の面白さとは
「ありがとう」とおっしゃっていただけることが幸せです。
尊敬する人は
上司です。不動産会社に入って右も左も分からない私に、仕事の基礎を教えてくださった方です。気分屋さんですが、部下に対する思いやりのある人だと思います。
イイタンについてどう思いますか
自分ではなかなか口にできないこともアピールできるので、私という人となりを知っていただく、良い機会になると思います。
編集後記
笑顔が素敵な雨宮さん。今は不動産の仕事が面白くて仕方ないそうです。お客さまによっていろいろなケースに挑戦できることが楽しくて飽きがこないとも。多くのお客さまが雨宮さんを頼っていらっしゃるのは、雨宮さんの、常にお客さまの立場に立って、自分のペースを押し付けない営業スタイル故でしょう。どなたでも安心して物件の相談ができる担当者さんです。
取材/撮影 和田 文/並木 郁磨
株式会社アイ建設
雨宮 賢二
神奈川県横浜市戸塚区川上町87-4 N&Fビル1・1F
2009年
美容師として美容室に就職
2014年
株式会社アイ建設 入社
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