「すぐ売却」にも「じっくり検討」にも対応。
投資用マンションの仲介に“感じのよさ”を。

伊藤幸弘

  • 2003年 5年間の陸上自衛隊勤務を経て投資用マンションの仲介会社に入社。独立する上司にスカウトされて転じた2社目では営業部長を務める。
    2014年 株式会社東・仲を設立して独立。社長業のかたわら、トップ営業にも力を注ぐ。

従業員14人のトップ。どんな仕事を?

ワンルームマンションの売却仲介に特化。専門性が強みです。

国内にある一人暮らし用のワンルームマンションは、ほぼ例外なく賃貸物件。オーナーの視点からは「投資用マンション」と呼ばれています。私は、こうしたマンションの売買仲介を14年にわたって手がけてきました。オーナーに売却をお願いする電話営業の経験が長く、この業界は今も電話でのアプローチが主流なのですが、3年前に会社を設立してからはダイレクトメールでのPRや、インターネットからの見積もり依頼への対応といった他のチャンネルも広げているところです。巣鴨にあるオフィスには、私を含めて14人が所属しています。

2016年の取引件数は、会社全体で400件超。首都圏の投資用マンションの取引実績が多く、実際の取引相場をはじめとする豊富な情報を持っていることが強みになっています。住まいとしてのワンルームマンションはどのような管理体制かが重要で、また投資物件としては各金融機関の融資状況が関わってきますが、当社ではこうした専門的な内容について、いつも最新の動向をつかんでいます。さまざまな取引を手がける大手不動産会社では追い切れない、ニッチな部分をしっかりカバーできているからこそスムーズに売買を成立させることができ、売り手・買い手の双方にご満足いただける取引が実現できています。

仕事のモットー

個人プレーの限界を痛感。気持ちよい取引が続く仕組みをつくる。

不動産にたずさわる前は、5年間自衛官をしていました。同級生がほとんど大学に進むなか、陸上自衛隊の硬派なイメージと、経済面で自立できることにひかれた私は高校卒業と同時に入隊。当時はちょっと粋がった性格でしたが、上官から厳しく指導される訓練生活の中で、だいぶ心が丸くなりました。

「迫撃砲」って、知ってますか? 地面に立てた筒から弾薬を発射する武器なのですが、撃つときには目標を観測する係と、筒の角度や方向などを計算する係、そして弾薬を詰めて発射する係が3チーム1組で、チームワークをよくしないと精度が上がらないんです。こうした訓練を通じて私は人間としての基礎を身につけられたと思っていて、自衛隊には今でも本当に感謝しています。

その後、社会と接点が多い仕事を求めて投資用マンションの業界へ転職しました。本人の努力次第という気風は魅力的でしたが、チームや仕組みの力で業務を改善する意識があまりないことには驚きました。電話営業が未経験だった私がトークの内容を尋ねたら「隣の先輩のを聞いて覚えろ」。それで1日600件くらいかけるのが当たり前、6,000件かけて1件成約に至るかどうかという世界でしたから。

確かにひたすら経験を積む時期が、どんな仕事にもあるでしょう。ただ投資用マンションの営業はこれまで、直近のノルマに追われた無理の多いやり方が目立ちすぎ、お客さまの間に不信感が根強いのも確かでした。また、担当個人の人脈に頼って仲介する従来の方法では、せっかく売却依頼をいただいても最高の買い手を見つけづらい面もありました。

独立開業にあたって、私はそういう無理やムダの多いやり方を変えて、気持ちよく取引いただける仕組みをつくりたいと考えました。新人には営業トークのマニュアルを持たせ、上司が週1回のロールプレイングを通じて「感じのいい営業」を指導。さらに売却依頼は会社全体でお預かりして極力多くの買い手にご検討いただき、ベストの条件で成約できるシステムを整えています。

「感じのよさ」って?

まず状況を知り、ふさわしい提案ができること。

「感じのいい営業」といっても漠然としていますね。実際にお客さまからいただいたコメントを借りて言うと「対応が早い」「丁寧」「説明が分かりやすい」「駆け引きしないで済む」など。これらが全部合わさったようなイメージが理想です。

中でも大切なのは「現に物件をお持ちのお客さまが、いまどのような状況にあるかをきちんと知ること」です。もちろんタイミングが合えば即売却をおすすめしますが、さしあたり現状に満足という方にはじっくりご検討いただくスタンスで「東・仲(とうちゅう)という会社がある」と気に留めておいていただくのを目標にしています。読みが似ている電鉄系の会社名で聞き返されて、違いますと説明することもまだまだ多いですけどね(笑)。

少し皮肉な話ですが、どこか別の会社から購入なさったマンションのオーナーに売却を提案するという当社のビジネスがこうして成り立っていること自体、今までの投資用マンション販売が「とにかく売ればよい」という姿勢でやってきたことの現れだと私は思っています。もしオーナーの方と、購入時の業者との間でよい関係が続いていたなら、売却するときもそこに相談しているはずだからです。

ワンルームのオーナーの中には、事前に十分説明を受けないまま買ってしまい、年々下がる家賃収入と上がる一方の管理費を前に「裏切られた」という気持ちをお持ちの方も多いです。投資は自己責任とはいえ、そうした覚悟を決める間もなく半ば強引に買わされて、現地を一度も見ていない方さえいます。だからこそ、まずはお話をしっかりうかがう。それを踏まえて「持ち続けるのがストレスなら解放されませんか?」とご希望を尋ねるのが、よくある流れです。また当社は専門業者として多くの成約実績を見てきているため、本格的な査定の前段階で、確実に売却できる価格水準がお伝えできていることも信頼につながっているようです。

ご自宅に押しかけるようなやり方は決してしませんが、社員に対しては「少し込み入った話なら、すぐ会いに行くように」と指導していますし、私自身もトップセールスとして実践しています。先日は山梨県のオーナーを訪ねましたが「直接来てくれる会社なんて初めてだ」と喜ばれて、近くご契約をいただく予定です。

これから目指すこと

あと10年で投資用ワンルーム仲介の最大手に。

低金利を背景に、マンションの取引価格はこの5年でおよそ3割上昇しています。一人暮らしの割合が増え続けているのを追い風に、ワンルームマンションは現在、全体の9割が埋まっていますが、新築物件の供給が止まらない上に人口が減少していくことを考えると、今後は空室率が上昇し、家賃水準が下がることも懸念されます。もし長期にわたる保有をお考えでないのならば、今のタイミングでワンルームを手放すメリットは大きいと思います。 金融商品としてのワンルームマンションはファミリー向けなどとは性質がまったく異なり、独自のノウハウがものを言います。この分野に特化している当社の強みをしっかり伸ばし、10年以内に投資用ワンルーム仲介の最大手を目指したい。会社がはっきり目標を持つことが従業員の夢を育て、お客さまと末永くお付き合いできる基盤をつくっていくと信じています。

仕事の必須アイテム

クロスのボールペン

自身と契約者の兼用で2代目。「年配のお客さまも多いので、握りやすい太軸のタイプに変えました」

イイタン一問一答

Q.出身は

群馬県

Q.現在のお住まいは

会社に近い豊島区の駒込です。

Q.好きな駅は

東京メトロ東西線の神楽坂駅と、都営大江戸線の牛込神楽坂駅との間、いわゆる神楽坂上のエリアに昔住んでいて、今でもよく訪れます。情緒があって粋なんだけど、気取った感じがない。歩いていて気分がいいですね。

Q.不動産業界に入ったきっかけ

自宅の近所にあった投資用マンション仲介会社を偶然見かけたのがきっかけです。資格や免許の制度が整っていてビジネスとして社会に認められている、しかも必死で努力すれば経済的に豊かになれるという分かりやすさが、ハングリー精神の強かった私にぴったりだったのだと思います。

Q.不動産業の楽しさとは

優しくさわやかな営業、でも押しの強いスタイルの同業に負けないという当社のスタンスで成果が出ていることですね。楽ではないけれど、楽しいです。

Q.尊敬している人

もっとも大きな影響を受けたのは自衛隊時代の同僚です。東大出でキャリアも狙えるのに、あえて一兵卒として入っていたユニークな人物で、その後弁護士になりました。勉強してキャリアアップを目指す意識を持つようになったのは彼のおかげです。

Q.イイタンについてどう思いますか

不動産業には強引で強欲なイメージが強いようですが(笑)、実感としてはいい人が多い業界だと思っています。インタビューを通じていろんな担当者の素顔が知られれば、業界全体のイメージアップにもつながるのではないでしょうか。

編集後記

「陸上自衛隊出身」「投資用マンションの電話営業でたたき上げ」という事前情報から相手を気迫で圧倒するような社長を想像していましたが、実際の印象はほぼ正反対でした。対面しない電話営業の極意、従業員の成長にかける思いなども率直に語る伊藤さんの表情は穏やか。ビジネスの本筋に触れる話題では鋭い眼光を感じたものの、そこからは「負けず嫌いのスポーツ少年」のような純粋さが伝わってきました。 設立から3年足らずの会社が、投資用ワンルームの仲介で都内有数規模にまで育ったのは、専門業者としての情報やノウハウもさることながら、伊藤さんの実直な人柄のたまものでしょう。手持ちの投資用マンションの今後について腹を割って相談できる相手を探している方に、ぜひ知ってもらいたい担当者です。
取材/撮影 相馬大輔

担当者プロフィール

お名前
伊藤 幸弘(Yukihiro Ito)

会社名
株式会社東・仲

メールアドレス
itoh@to-chu.co.jp

電話番号
03-5981-9950

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