バブル期に酸いも甘いも知り尽くした経験が
お客さまにとってふさわしい不動産の提案に生きている

小林宏之

  • 1958年    東京都港区に生まれる。
    1980年代前半 家業の鉄鋼業の2代目候補として経営に携わる。
    1990年代後半 バブル崩壊を経て西船橋の町の不動産店の営業に転身。
    2000年    株式会社菱和エステート入社。
    2004年    宅地建物取引士取得。
    2008年    紅弥不動産株式会社入社。
    2010年    株式会社アイザックルーム入社。
    2017年    現職。

現在の仕事内容は?

不動産のプロは人間的な質で勝負すべきである

不動産業界で20年以上のキャリアを積んできた私は、長年にわたって不動産の“管理”を得意分野としてきました。販売等の経験ももちろんありますが、住む人のニーズに細かく応えることができる管理業務に面白みを見出して、自然とそういう流れとなっていきました。

ただ、2017年7月にハウジングサクセスの一員となってからは、改めて総合的な視点で不動産に取り組みたい気持ちが沸き上がってきて、売買主体にシフトしました。昭和33年生まれの私は、そろそろリタイアという文字も見えてくる年齢となりました。キャリア的に不動産業界に何かを残していかねばならないと考えたとき、大志を抱いて会社を率いる金子社長とともに、業界の地位を少しでも向上させる仕事に携わりたいとの情熱が膨らんでいきました。それにはまずは原点に立ち返った仕事をしていくべきだからと、不動産売買を中心としながら、業界の明日を変えていく種をまき続けているところです。

振り返ると、不動産の世界はインターネットの登場で劇的に変化しました。かつては物件の情報は、当然のように不動産会社の社員が一番把握していたものですが、今やパソコンやスマートフォンを見れば、誰でも物件の概略を浮き彫りにすることができます。真偽定かではない情報も多いとはいえ、それでもかなり深いところまでお客さまは情報を把握していらっしゃいます。

となると、不動産を提案する立場にある私たちは“情報力”だけで勝負をするのは極めて困難です。その中で何をすべきかと考えたとき、不動産をさばく人間の質というところが重要になってくるのだと考えています。使い古された言葉かもしれませんが、誠意を持って接していけば、お客さまの心はおのずと開かれていく。そう信じています。

どのようなキャリアを歩んできましたか?

バブル崩壊で「捨てる神あれば拾う神あり」を実感

実は私自身、最初から不動産業界にいたわけではありません。大学卒業後は家業である鉄鋼の生産工場に入り、2代目社長候補として現場を手伝ったり、営業に出かけたりする日々を過ごしていました。父が築き上げたその会社では、前回の東京オリンピックでは旧国立競技場の聖火台の階段を作ったり、天皇陛下の視察を受けたりしたといいます。まさに“鉄は国家なり”と言われた時代の申し子でした。

ところが、バブル崩壊で一気に会社の経営状況が悪化してしまいます。設備投資で多額の借り入れをしていたというのもありますが、いきなり資金繰りができなくなり、文字通り、突然、パンとはじけるかのように会社がなくなってしまいました。私自身、明日の糧をどうやって得ていこうというレベルにまで追い込まれ、文字にできないような苦しい経験もさせられました。

あのときは本当に苦悩してばかりでしたが、“捨てる神あれば拾う神あり”ということわざをまさに体感する出来事がありました。3月のある日、ふと当時の自宅近辺の西船橋駅に降り立つと、ある不動産会社の店頭に『従業員募集』の張り紙を見つけました。フラリと引かれるように扉を叩くと、繁忙期なのに人手が少ないことから、不動産経験はまったくのゼロの私も即採用してもらえました。

その不動産会社は戦後から続く老舗であり、管理物件は1000室を越えていたでしょうか。私自身、右も左もわからない状態でしたが、経験を積むには十分すぎるほどの物件がありましたし、当時の上司である社長も「現場で覚えろ」「悔しかったら努力しろ」と私にハッパをかけてくれましたから、がむしゃらに努力を重ねていきました。厳しくも温かいその会社で5年ほど下積みをしたおかげで、倒産した経営者の一人だった私は、不動産のプロとして生まれ変わることができたのです。

仕事のやりがいはどんなところで得ていますか?

不動産のプロが選んだ物件を
信用してもらうということ

今でも忘れられないのは西船橋の不動産店の社長が話していた「一生を通してお手伝いできるのが不動産の醍醐味なんだ」という言葉です。学生時代に安いアパートを借りていた人が、社会に出てより質のいい物件に引っ越し、結婚を機に不動産を購入する――まさに人の成長に寄り添えるこの仕事には、大きなやりがいを見出しています。

具体的な接客の中で感じる要素でいえば、自分の提案が受け入れられた瞬間の喜びは何物にも代え難いですね。インターネット社会になった今、お客さま自身が自分で調べたAという物件を強く希望するといったケースは増えています。しかしながら、そのまま言われたとおりに物件Aを提案するのでは、私たちのような不動産のプロは「必要ない」と自ら宣言してしまっているようなものです。

インターネットの情報では物件的には素晴らしく見えても、実際は条件が決して良いわけでないというケースはよくあります。例えば、昼間は普通に見えるのに、住んでみたら夜の環境が悪かったといった不動産選びの失敗談は、みなさんの身近な場面でも聞こえてくるのではないでしょうか。

不動産のプロであるならば、お客さまの希望やライフスタイル、予算などをとことん聞き出して、プロが熟慮したうえで物件Bを導き出さねばなりません。知らず知らずのうちに悪条件を選んでしまう物件Aではなく、自分が探して提案した物件Bのほうが、結果としてより良い暮らしにつながると私は確信しています。お客さまに住んでもらった後、「あのとき小林さんが指摘していたのはこのことか」「小林さんの言うことを聞いてよかった」とおっしゃっていただけた瞬間が、何よりのやりがいだと思っています。

今後の目標は?

変化する時代に柔軟でありたい

最近の小学校では、夏休みは8月31日までではなく、8月20日過ぎに終わるところもあるそうです。夏休みの宿題を8月末に片づけていたような私にとっては、全く信じられないような話ですが、驚いて傍観しているだけでは時代に取り残されてしまいます。20日に終わる夏休みで、何ができるのかを考えていくことが、今の時代の不動産のプロに必要な要素なのです。

時代は必ず、変わっていくものです。今あることだけを黙々と繰り返すだけでは、いずれ限界がやってくるということは、家業の鉄鋼業の繁栄と衰退を間近にしてきた私はよく理解しているつもりです。だからこそ、当社においても変化に柔軟でありたいと思っています。

ブレることなくまっすぐに突き進む金子社長をしっかりとサポートしながら、変化にいち早く対応して、この業界をさらに面白くすることができれば幸いです。すでに社長とはいろいろなアイデアを話していますが、従来の不動産の枠組みを発展させた新しいサービスを生み出すべく、工夫を重ねていくつもりです。

仕事の必須アイテム

ブルーライトカットの眼鏡

お客さまをご案内しているときは別として、オフィスにいる間はパソコンに向かって作業をしている時間がかなり長くなっています。画面を見つめているとどうしても目が疲れてしまいますので、目の負担を軽減するブルーライトカット眼鏡は必需品。実際、これをつけて作業をするようになってから、目が軽く感じるようになりました。

イイタン一問一答

Q.出身は

東京都港区です。家業だった鉄鋼業の会社は千葉県にありました。

Q.現在のお住まいは

新宿区です。

Q.好きな駅は

今、一番“日本らしくない”である新宿駅です。
実際、新宿を歩いている人を見ると世界各国からやってきた外国人の姿がたくさん見受けられるようになりました。
東京が国際都市になりつつあるのがよくわかります。

Q.不動産業界に入ったきっかけは

全くの偶然です。家業だった鉄鋼業の会社を畳むことになり、これからどうやって生きていこうと悩んでいたとき、何気なく歩いていたJR西船橋の駅前の不動産会社の店頭で従業員募集の広告を見たのをきっかけに、思い切って飛び込んでみました。その会社で学んだことで今日まで20年以上にわたってこの業界で活動する礎となっています。

Q.不動産業界の楽しさとは

いい意味で、お客さまを誘導できることではないでしょうか。対話の中で浮かび上がった様々な条件に合致した物件を提案した結果、受け入れていただいた瞬間の喜びが大きいからこの仕事を続けていられるのだと思います。

Q.尊敬している人

実業家として活躍した白洲次郎です。戦後間もない日本において、一番、“言うことを聞かなかった”日本人ではないでしょうか。今日の日本の礎を作った白洲次郎の信念には学ぶべきものが多々あると感じています。軽井沢のゴルフクラブの理事長をしていたとき、会員でもないのにゴルフをしたいと押しかけた田中角栄を追い返したというエピソードが好きですね。

Q.イイタンについてどのように思われますか

物件ありきではなく“担当者から選びましょう”という視点は、まさにハウジングサクセスが大切にしたいと考えている部分です。本当にいいところに目をつけてくれました。不動産をさばくのは機械ではなく人間であるという事実が、イイタンを介してもっと浸透すれば嬉しいです。

編集後記

小林さんの歩んできた人生はまさに波乱万丈。取材現場ではバブル崩壊の裏側、賃貸管理における衝撃的な事件など、次々と衝撃的な話が飛び出しました。非常に苦しい経験をたくさんされてきたからこそ、お客さまにとって何が不利益になるのかを、いち早くキャッチする精度の高いアンテナを獲得したのでしょう。苦楽をたっぷり味わってきた小林さんの重みある言葉は、何もわからない中で不動産を売買する側にとって、心強い道標となるはずです。 そんな小林さんは高校時代から大学まで体育会系のゴルフ部に所属していました。若い頃はかなりヤンチャをしていたそうで、ご両親がスポーツでもして落ち着かせようと薦めてくれて始めたとのこと。ゴルフを通して上下や横のつながりを大切にする姿勢が叩き込まれ、社会に出てからもプラスに働いているといいます。最近はゴルフをする機会が減ったそうですが、ゴルフを愛する心は学生時代と変わらぬまま。小林さんと商談する際には、ゴルフの話題も振ってみてはいかが?
取材/佐藤 明生  撮影/瀬野 芙美香

担当者プロフィール

お名前
小林 宏之(Hiroyuki Kobayashi)

会社名
株式会社ハウジングサクセス

メールアドレス
info@housing-success.co.jp

電話番号
03-5988-5266

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