納得できる家、なければつくろう。
実現可能なリノベーションを、同じ目線でアドバイス。

山口奈緒子

  • 2008年 デザイン系の大学院で空間デザインを学んだ後、シンプルモダン家具屋に就職。
    2014年 株式会社和久環組に入社。リノベーションを行う中古住宅の仲介をメーンに担当中。

中古物件+リノベのメリットは?

自分で考えた住まいへの愛着は特別。満足感でムダな買い物が減りますよ。

中古住宅の購入からリノベーションまでのワンストップサービスを提供している横浜市の「和久環組」で、お客さまの物件探しやリノベのプランニング、資金計画作成のお手伝いをしています。入社から2年半、これまでおよそ30件を担当してきました。

施工のイメージを紹介するショールームを兼ねた当社のオフィスは、カフェのような雰囲気で女性に人気ですが、これまで私が担当してきたお客さまも、若いご夫婦、さらに「一人暮らしの女性」が多かったです。キャリアを築いてきた30~40代で「学生時代から住む賃貸マンションから引っ越したい」「少し経済的な余裕が出てきたので、生活の質を上げたい」というのがよくあるご要望。だいたい初めてのマイホーム購入ですが「自分の思い通りにできて、しかもローン返済が今の家賃より安くなるなら」と、あまり気負わずに検討なさっています。「単身向けを買っても、結婚したら売ればいい」と達観されていますね。当社のリノベが気に入って、でも多忙という方にはリノベ済み物件をご購入いただくことも多いです。

最近、当社がこれまで手がけてきたお宅に何軒かお邪魔して、近況や家づくりのエピソードをうかがう機会がありました。そこで分かったのですが、間取りや設備、素材を自由に選ぶフルリノベーションをなさったお客さまも、すごく特別な家にしようとこだわっていたわけではないのです。「市場に出回る中古住宅に納得できるものがない、だからつくる」というお考えで、結果リノベになったという感じなんですね。

とはいえ、ご自身で内装を考えてつくった家には何物にも代えがたい愛着が生まれます。外から疲れて帰ってきたときに自分が心底安らげる場所を持てたことで仕事のパフォーマンスが上がることもあるようですし、ライフスタイルが変わるきっかけにもなるようです。私が直接聞いた中では、リノベした新居での生活を機に「食器をよりすぐって上質なものへ替えた」「ムダな買い物をしなくなった」「掃除や整理整頓を徹底するようになった」といった方がいらっしゃいました。住まいへの満足感は、生活そのものを左右する、本当に大切なことだと思います。

入社のきっかけは?

家具屋から転職。空間のコーディネートに興味がありました

幼いころから、好きなことを突き詰めていく性格でした。学生時代は空間デザインを学び、大学院を経てシンプルモダンのテーブルやソファなどを扱うインテリアショップに入社。最初の4年間は店頭で販売職を、その後2年間は本社で企画を担当していました。

勤めていた都内の店舗は富裕層の来店が多く、芸能人も家族連れでお越しになるような場所。私は内心ドキドキしていましたが、常連のお客さまはお互い顔見知りで、びっくりするような有名人と出会わせてもいつも通り、和やかにあいさつを交わされるんです。そういう世界に触れられたのは貴重でした。

インテリアの中で、家具はたいてい最後に決まるものです。ただ、世の中にある住宅のすべてが、どこにどんなアイテムを置くか考え抜いて設計されているわけではありません。部屋数や面積といった数字を優先した結果、家具を入れると大きなデッドスペースができる間取りもあります。また、ご自宅にふさわしい家具のサイズ感を把握できている方が案外少ないことも、空間を有効活用しづらくしています。

なので前職の途中から「家具を売るだけでなく、部屋の空間全体をコーディネートするお手伝いができれば」という気持ちを漠然と持っていました。そんなときに現在の会社の求人を見て「リノベーションという仕事なら、思っていたことができる」と、直感的に転職を決めたんです。

実際にご相談を受ける中で特に気をつけているのは、お子さんがいるご家庭のLDKのレイアウトです。あくまでも、お住まいになる方のご希望にアドバイスを添える程度ですが、平面図からお部屋を立体的に想像しながら、ソファの配置など、家族同士がしっかり顔を合わせられる空間づくりを大切にしています。

仕事のモットー

お客さまの理想と現実を、うまくすり合わせる工夫。

マンションなどの中古住宅にリノベを行う場合、最初のご来店からご入居いただくまで、およそ半年かかります。まずご希望に合う物件を見つけるのに2カ月程度。さらにリノベの打ち合わせと設計・施工が続きます。

初めてご来店いただいた際には、おいしいお茶を飲みながら、立地も広さも内装も、お客さまのいちばんの理想をお話しいただきます。聞いている私もわくわくしてきて、あっという間に数時間が経ってしまいます。

それだけならお互い楽しいことばかりですが、うかがったお客さまの理想を、現実とすり合わせていくのが私の本当の仕事。不動産の購入とリノベの双方に費用がかかるので、ご予算の総額を確かめた上でリノベの費用をざっくり差し引き、残りの範囲内でベストの物件を一緒に探していきます。「人気の沿線で探すのは予算的に無理」「きれいな装飾だけでなく、見えない配管の交換にもお金が必要」など、あまりおもしろくない事実も、この段階から少しずつお伝えしていきます。

ただ私も「できません」と言うばかりではなく、ご希望の内容から少し見方を変えて予算内に収めるご提案をしています。私が思う見直すメリットが大きいポイントは「住宅設備機器」。メーカーの知名度にこだわらなければ、外観や機能性と価格のバランスが取りやすくなります。

さらにもう少し予算的なポイントを言うと、物件そのものの代金とリノベーション以外に、登録免許税や手数料といった諸経費がおよそ200万円かかります。こうした費用も借り入れでまかなうことは可能ですが、このくらいの金額をあらかじめ用意いただくと、かなり有利な条件の住宅ローンが使えるようになりますよ。

これから目指すこと

住まい選びからライフプランまでサポートしていきたい。

堅実な暮らしが身についているせいか、度胸があるからなのか、独身の女性はよく分からない未来についても達観してマイホームをご購入なさることが多いとお話ししました。結婚・出産・介護などさまざまな可能性があるので、愛着のある家も、もしかすると将来売却するかもしれません。今はご購入のエリア近辺について現状の家賃相場をお伝えする程度ですが、住まい選びを通じたライフプラン全体のご相談にも応じられるよう、これから勉強を積んでいくつもりです。

リノベーションをご検討中の方へ、もっと役立つ情報を発信したいとも考えています。実際の事例はまさに十人十色で、お引き渡しまでには波瀾万丈のストーリーがあります。経験なさった方の思いやその後の住み心地など、完成時の写真からは分からないことまで伝えていけたらと思っています。

仕事の必須アイテム

リノベの資料一式と電卓、メジャー

電卓はローン計算ができる金融電卓を常時携帯。メジャーは建築の世界で定番のプロ用ブランド「TAJIMA」をチョイス。

イイタン一問一答

Q.出身は

長野県須坂市

Q.現在のお住まいは

横浜市港北区。会社へは電車で1本です。

Q.好きな駅は

自宅最寄りの大倉山駅です。このエリアに住み始めて2年になりますが、表通りから一本入った住宅地に突然おしゃれなレストランが現われたり、興味の尽きない街です。

Q.不動産業界に入ったきっかけ

当社が設立後まもない時期、はっきりとした担当業務を決めずに求人していたところへ応募したので、不動産業界に入るという意識があまりないまま現在に至ります。もし業界研究をしていたら、早めに運転免許を取っていたでしょうね。実はまだ今も持っておらず、アクセスの確認を兼ねてお客さまと一緒に電車で物件を見に行くこともあります。

Q.不動産業の楽しさとは

中古不動産のリノベーションは空間をデザインし直す作業。私は学生時代からずっと空間デザインに興味があったので、それを仕事にしている充実感があります。また、現在は会社の対外的PRの業務も担当していて、ユーザーの高い満足度をどう伝えていくか考えるのもやりがいがあります。

Q.尊敬している人

母です。保育士として働きながら姉弟3人を育ててくれて、さらに義母の介護を15年ほど努めました。「役割を果たすこと」が当たり前と考えているようで、私のように好きな道を選ぶ人生がピンとこないようですが、それでも娘を応援してくれる。1人の女性としてすごいと思います。

Q.イイタンについてどう思いますか

「物件が先にあるのではなく、自分という人間を知ってもらい、人で選ばれるように」というのが当社のポリシーで、それと通じるものを感じます。お客さまが相談相手を選ぶツールになればいいですね。

編集後記

明るくスマート、流行りものへの感度が高くてフットワークも軽い山口さん。ご自身がもともと持っていた興味と、急成長中の会社が目指しているベクトルがぴったり重なった姿は輝いて見えます。取材中も屈託のない語り口で、まるで知人の近況を聞いているようでした。友達と気軽に話す感覚でマイホームの相談に乗ってもらいたいけど、思い描いた理想の住まいが夢のままで終わらないよう、それとなくリードもしてほしい。そんな願いを持つ女性の方に、きっとうってつけの担当者がここにいます。
取材/撮影 相馬大輔

担当者プロフィール

お名前
山口 奈緒子(Naoko Yamaguchi)

会社名
株式会社和久環組

メールアドレス
n-yamaguchi@beat0909.com

電話番号
045-565-9755

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