不動産を多角的に見つめてきた25年の経験が
わかりやすい『売却』を実現する力になる

高島敬二

  • 1989年 内装などの工事会社に就職。以後は新築戸建営業、仲介営業など、多角的に不動産にかかわる。
    2016年 不動産売却サポートに入社。不動産の売却を専門とする。

不動産売却に特化している理由は?

不動産売却の透明化を実現し、売り主一人ひとりの悩みを丁寧に解決したい。

私たち不動産売却サポート株式会社では、その名の通り、一戸建てやマンションといった住宅を中心とする物件の“売却”を専門としています。不動産を手放そうとするオーナーさんの事情は一人ひとり、まったく異なります。そのニーズに合わせてキメ細かく売却のお手伝いをしていくことで、少しでも“早く”“高く”売れるように支援していくのが私たちの役割です。

不動産会社は数あれど、当社のような売却専門の企業は極めて少数派。利益を出そうとするならば、販売等の他の手段の方が有効ですので、通常は売却を看板に掲げることはありません。それでもなお、私たちが売却を中心に据えているのは、不動産業界を変えたいとの思いに駆られてのことです。 

残念ながら、不動産の売却は、一般の人たちには「わかりにくい」世界だと言わざるを得ません。仮に購入するならばサイトや街の不動産会社、展示会場など選択肢は多岐にわたっていますし、消費者自身が購入するための知識やノウハウも巷にあふれています。しかし、売却となると情報も限られており、購入した不動産会社か、査定サイトで名前が出てきた大手に“任せっきり”にするケースがほとんど。売却に何が大切なのかわかっていないがゆえに、不動産会社が提示してきた売却価格が高いのか、安いのかもわからないまま、うやむやのうちに取引を終えてしまった。そんな声をよく耳にしています。

私も含めて当社のメンバーたちは、そうした不透明さを打破し、売り主の側に立った不動産取引を実現したいと考えています。住み替えをするのか、現金が欲しいのか、高く売るのが重要なのか、何よりも早く売るのが決め手なのか。売り主一人ひとりで異なるニーズに真剣に向き合ったサービスを提供することで信頼を集め、2015年の創業以来、一都三県を中心に徐々に実績を伸ばしているところです。

どのようなキャリアを歩まれてきましたか?

売り主、仲介、内装工事――多角的に不動産を見つめてきた。

社会人として最初に就職したのは、店舗などの内装や看板などの工事会社です。人数も少ない組織でしたから、デザインから営業、施工まで、何でも取り組む忙しい日々を過ごしていました。10年ほどその会社で働いた後、別業界の営業に転じたものの、2年後には新築戸建住宅の販売会社に入社しました。開発から販売まで一気通貫して手がける会社でしたが、私はほぼ営業に専念し、3期連続で営業成績トップを獲得しました。

成績を出すために心がけていたのは、押し付けるような営業はしないということ。お客様には最初に必ず物件のデメリットとメリットを説明して、なるべく多くの判断材料を提示するようにしていました。包み隠さず情報提供した姿勢が、信頼に繋がっていったのだと思います。

その次は不動産の仲介会社に転職。自社物件を持たない会社でしたから、前職と異なって様々な選択肢を提示することができました。ともすると、自分が薦めたい物件に着目してしまいがちですが、「お客様がどういう基準で購入するのか」という視点を忘れず、まずは密にお客様と話をするように意識していたつもりです。人間の数だけ不動産を求める理由がある――当たり前のことですが、改めてその事実を思い知らされました。

大手不動産会社の管理職を経て、40代半ば近くに差しかかった頃、実は不動産とは別の業界に行きたい気持ちも芽生えていました。しかしながら、当社の社長から売り主サイドに立った仲介を手掛けると聞き、ここならば自分の経験を生かしながら、新しい形の不動産を創出できるのではないかとメンバーに加わった次第です。

日頃からどのようなことを心がけていますか?

売り主のことを真に考えていけば、「売らない」という判断もあり得る

「売り主からは「住み替えをしたい」「相続で悩みがある」といった実に多様な相談が持ち掛けられます。相談内容が多岐にわたるからこそ、過去、トータルに不動産を見つめてきた経験は最大限に生かされていると感じています。

例えば、「所有するマンションが区画整理の対象になった。早く売却したい」という声を受けたとします。普通の仲介会社ですと、そのままお客様の意向通り、手続きを踏んでいくところですが、私の場合は経験上、区画整理と言ってもその形は千差万別だとわかっていますので、すぐには売却には動かず、まずその区画整理を詳しく調査するところから始めていきます。

区画整理はかなり複雑な事情が絡み合っており、仲介会社でさえも把握できていない部分は多々あります。しかし、根気強く資料を紐解いたり、行政に当たっていけば、実態は浮き彫りになっていくもの。その結果、区画整理といってもマンションの一部分がかかっているにすぎず、やみくもに早く売り抜けるのは得策ではない事実が判明することもあります。売り主のことを本気で考えれば、「売らない」判断をすることも十分にあり得るのです。

「売れる家」を作るためのお手伝いも積極的に行います。住宅は放っておけば高く売れるわけではありません。ほかの販売サービス業同様、高く売るためには相応の努力が欠かせないのです。特に大切なのは内見時の印象。過去、なかなか売れなかった物件があったのですが、売り主が引っ越しをしようと荷物をまとめたところ、部屋が広く見えるようになって、すぐ買い手がついたことがあります。見た目というのは、本当に大事なのです。

家庭特有の匂いなどもどうしても気になりますから、玄関に消臭剤を置くのも一工夫です。売り主にとって生活しながら売るための努力をするのは面倒かもしれませんが、私自身、丹念にコミュニケーションを重ねながら、物件の好感度アップを促していくように意識しています。

これからの目標は?

不動産の透明化が、当社の、引いては業界全体の発展に繋がる

不動産を売却するならば、真っ先に専門会社に任せよう――誰しもが真っ先にそう思いつく存在を目指して、この会社を成長させていくつもりです。そのためには様々な努力が必要ですが、一つ言えるのは「不動産取引をわかりやすくする」ことが大切ではないでしょうか。

当社では物件の一つひとつ、売り主の思いの一つひとつを大切にした取引を行っているとはいえ、不動産取引が複雑であるがゆえに、お客様にその思いをわかっていただけていないような気がします。私たち自身、もっとわかりやすい説明をする姿勢が必要だと痛感すると同時に、不動産業界全体の透明化が進めば、お客様に伝わる部分も大きくなり、信頼度も増していくのではないかと思っています。

「日本一感じのいい不動産屋」も目指す領域のひとつ。電話応対一つとっても丁寧で失礼のないように徹底しているつもりです。お客様に対しては当然のこと、同業他社や協力会社の問い合わせに対しても同様。決して上から話すようなことはしません。こうした地道な信頼の積み重ねが評判を呼び、活躍の場は徐々に広がっていくのではないでしょうか。

仕事の必須アイテム

定規

建築学科に所属していた高校時代から使っていた建築用の三角スケールです。今も基本的にはこれと地図を使って、物件の距離などを測るようにしています。距離測定はスマートフォンなどでもできますが、三角スケールを使うとやはりお客様への説得力が違うと感じています。

イイタン一問一答

Q.出身は

東京都国分寺市。

Q.現在のお住まいは

埼玉県ふじみ野市。

Q.今、もっともホットなエリアは

光が丘です。車との接触なく公園やスーパーなどにアクセスできるなど、安全で親切な造りとなっています。しかも都心へのアクセスも抜群。地方から初めて東京に出てきた人にオススメです。

Q.好きな駅は

渋谷です。若い時から遊びに行くならば渋谷だったので憧れの念を今も抱いています。最近、再開発が進んでいますが、一時期、渋谷で働いていたとき、ちょうど東急本店が取り壊されました。宮益坂から道玄坂方向を見ると風景がガラッと広くなり、変わりゆく渋谷を実感したものでした。

Q.なぜ不動産業界に入ったか

もともとは高校で建築学を学んでいました。祖父が山林の売買をしていたことが、建築の道へ進んだ一つのきっかけです。最初の内装工事の会社は、妻の実家だという縁で入社し、10年ほど勤務しました。

Q.不動産は何が楽しいか

今まで不動産業界で経験してきたことをフルに活用して、不動産で困っている人を助けられること自体が楽しいです。

Q.尊敬している人

亡くなった祖母ですね。「“自分のために”と思っているとできないことでも、“人のために”ならば何でもできる」という祖母の言葉は、人への感謝が大事だという私の考え方の土台となりました。

Q.イイタンについてどう思いますか

営業マン個人にスポットライトを浴びせるのは斬新なこと。もっと前にほしかったメディアだと思います。

編集後記

高島さんは文字通りの不動産のプロフェッショナル。作り手として活動していた時期を含めれば、25年近く、不動産にかかわってきたことになります。その経験を引っ提げて“売却”を専門とする同社に入社した今、真の意味でお客様のためになる不動産を実現するという理想に向かって、高島さんは真っ直ぐに走り続けていこうとします。売却に悩んでいたお客様が、取引に成功して安堵の声や喜びの表情を浮かべた瞬間が見たい――そんな思いこそが、高島さんを突き動かすエネルギー源だと言います。経験とバイタリティ、そして情熱を兼ね備えた高島さんならば、安心して本音をぶつけられるはずです。
取材/佐藤明生 撮影/瀬野芙美香