お客さまの心をつかんで離さない
ご成約後もお客さまとの良い関係を続けています
株式会社アイ建設【横浜市戸塚区川上町】
澁谷 泰裕
- 父の会社で販売を経験して「物を売る楽しさ」を実感
「大きい商品を売ってみたい」と思い立ったのがきっかけです - 「自分でやりたいことがあればやればいい」と
父は背中を押してくれました - 能力的にも人格的にも尊敬する人が働いていたからです
- 川崎、横浜、横須賀と対応エリアの広さに戸惑い
エリア情報を把握することに必死でした - 子どもが生まれて変わりました
ファミリー層のお客さまのニーズを理解したうえで
ご紹介できるようになりました - 一方的に売り込んでいたころの苦い経験が今の教訓
お客さまから嫌われ、連絡が取れなくたったことも - ビルやマンションなど一棟売りの大型物件もできるような
不動産仲介業における“真のプロ”になりたい
不動産業界に入ったきっかけは
父の会社で販売を経験して「物を売る楽しさ」を実感
「大きい商品を売ってみたい」と思い立ったのがきっかけです
以前は主に接客業に携わっていました。一時期は、父の店で働いていたことがあります。父は、東京都内で日本茶を販売していました。私は、東急ストアやイトーヨーカ堂などの大手スーパーの催事コーナーで月に1回ほど定期的に回って販売する業務を担当。定期的に同じ場所で売っていたこともあり、お客さまとコミュニケーションをとっていることで「また買いに来たよ」と言ってくれるリピーターのお客さまが増えてきました。ここで、お客さまの心をつかんで、商品を買ってもらうという仕事に少しずつやりがいを感じるようになりました。
転機は、30歳のころ。リピーターのお客さまから「もっと高い物も売れるんじゃないの?」などのさりげない言葉が、私自身も「物を売る楽しさ」を実感していたことから、「次第に大きい商品を売ってみたい」というチャレンジ精神が芽生え、“家を売る”という大きな仕事ができる不動産業界に入ることを決めました。
リピーターのお客さまから慕われ、
お父さまから引き留められたのではないですか?
「自分でやりたいことがあればやればいい」と
父は背中を押してくれました
引き留められることはありませんでした。ただ、父は口では言いませんが…私が別の業界に転職することにはおそらくがっかりしたのではないかと思います。我が家は男3人兄弟で私は次男。長男は高校教師、三男はハウスメーカーで働いています。それなので、当時、父の会社を継ぐのは私しかいませんでした。でも、最終的に「自分でやりたいことがあればやればいい」と父は背中を押してくれたことはありがたかったです。
とはいっても、何千万円の取引を扱う不動産の仕事を自分ができるのかどうか、正直、一抹の不安もありました。転職するなら30歳までと心に決めていましたので、思い切って不動産業界に背水の陣で飛び込みました。
現在働いている会社に転職した理由は
能力的にも人格的にも尊敬する人が働いていたからです
能力的にも人格的にも尊敬する人がアイ建設に転職して働いていたからです。私の今の上司は、昔の職場での上司でもあります。もともと不動産業界に入るときに相談も乗ってくれました。上司はそれほど私と年齢が変わらないのですが、昔の職場でも昇格して上の役職に就くなど仕事ができる方でした。だからといって、自分の能力を鼻にかけることもなく、誰にでも分け隔てなく平等に付き合ってくれるフランクな人柄も尊敬しています。
また、入社してからアットホームな雰囲気も気に入っています。営業担当が多くて切磋琢磨できる環境ですし、以前働いていた不動産会社よりも情報量が圧倒的に多く恵まれていると思います。上司のおかげで、良い職場に巡り会えました。
入社して戸惑ったこと、苦労したことはありますか?
川崎、横浜、横須賀と対応エリアの広さに戸惑い
エリア情報を把握することに必死でした
川崎、横浜、横須賀と対応エリアの広さに戸惑いました。以前働いていた不動産会社は横浜の北部だけ、都心だけと対応エリアが限られていたのでそれほどエリアを把握するのに時間はかかりませんでした。入社してから全く知らないエリアに行ったときは、道に迷わないかと車で回るだけでも苦労しました。
そもそも、不動産売買に関わる営業担当はお客さまには物件のことだけではなく、物件周辺のエリアについても説明できないといけません。例えば、「横浜の北部方面の物件は高めなので、予算的に厳しいです」とお客さまに説明して、南部方面の物件を代わりにご提案するといったことです。このように、物件エリアのプレゼンができないとお客さまに納得して買っていただけません。また、お客さまからエリアについての質問をされた際にはすぐに答えられないといけませんし。エリア情報に苦手意識がなくなったのは入社して1年ほど経ってからでした。それだけエリア把握に苦労していましたね。
エリアを覚えるために努力したことは、物件の入念な下見です。お客さまとお会いする前に、実際に車で現地に下見をしながら何度も地図でどのようなエリアに建っているのか、周辺状況の把握も努めてきました。さらに、役所に足を運んで各区などのエリアマップを手に入れたり、先輩から各エリアの情報を教えていただいたりして常に情報のインプットを心掛けています。時には、お客さまからエリアの情報を教えていただくこともありますが、基本的に私たちの仕事はエリア情報をしっかりと把握することが重要です。
入社以降、ご自身が変わられたこと、気付いたことがあるとうかがいましたが
子どもが生まれて変わりました
ファミリー層のお客さまのニーズを理解したうえで
ご紹介できるようになりました
子どもが生まれて変わりましたね。今は子どもがかわいくて仕方がないんですよ。きっと他の親御さんも自分の子どもがかわいくて、大切に思っているのだろうなと感じるようになりました。家探しも一緒で、ファミリー層のお客さまはお子さんのことを最優先に考えて家を探しているのだと気付きました。例えば、物件の周辺道路や駅までのルートなどがお子さんにとって安全かどうかといった点を考慮するなど、お客さまの目線でご紹介できるようになったと思います。子どもが生まれたことが今の仕事にプラスになっていますね。
お客さまの目線を心掛けているのですね
一方的に売り込んでいたころの苦い経験が今の教訓
お客さまから嫌われ、連絡が取れなくたったことも
大切です。振り返ると不動産業界に入ったばかりのころは、お客さまの目線を考えずに「これどうですか? オススメですよ」などと一方的に売り込んでいる自分がいました。それなので、お客さまに嫌われてしまって、連絡が取れなくなるなどしょっちゅうありましたよ。「この人、家を売りたいだけ」と思われていたようです(苦笑)
過去の苦い経験があったからこそ、今は納得して買ってもらうように心掛けています。物件が決まらなかったのは「お客さまがほしい物件ではなかった」「住みたい家ではなかった」とお客さまの立場に立って思えるようになり、落ち込むこともなく「お客さまの求めている物件をあらためて探そう」と切り替えが速くなりました。とはいっても、お客さま目線ばかりにこだわっていると、良い物件を逃すこともありますので、ときにはお客さまの背中を押すこともありますよ。
また、ご成約後もお客さまに喜んでいただいて良い関係を続けられることが多いです。例えば、お客さまのお宅に招いていただいたり、一緒にご飯をいただいたりお酒を飲み交わしたり。子どもが6カ月になったときには、お客さまからお祝いをいただいたこともあります。購入後、ご連絡をいただけるのは本当にうれしいです。
今後の目標をお聞かせください
ビルやマンションなど一棟売りの大型物件もできるような
不動産仲介業における“真のプロ”になりたい
この先、ずっと不動産業界で仕事をしていくと思いますが、戸建てといった一般のお客さまの仲介業務だけではなく、ビルやマンションなど一棟売りの大型物件の売買にも携わりたいです。自分の中では物件の「大小」という意味ではなく、相談されたことをなんでも対応できることが「プロ」だと思っています。
これから目標に向かって、投資物件を扱っている業者や知り合いを増やしていきたいと思います。そのためにも、税金や建築関連の知識、投資家の方がどういうものを好むのかといった情報をインプットし、(一棟売り物件について)質問されたときにはしっかりとレスポンスができるようにしたいです。勉強することは山ほどありますが、好きな仕事なので全く苦ではありませんね。
イイタン一問一答
出身地は
横浜市都筑区出身。
現在のお住まいは
横浜市都筑区在住。妻、娘の3人暮らしです。
好きな駅
仲町台駅(横浜市営地下鉄ブルーライン)自宅の最寄り駅は新羽駅ですが、その隣の駅になります。駅周辺の街並みがきれい。にぎやかすぎず寂しすぎないところが気に入っています。
不動産業界に入ったきっかけは
人として成長できると思ったから。
不動産業界の楽しさとは
成約後にお客さまから「ありがとう」と感謝していただけること。お客さまの人生の大きな買い物に関われること。
尊敬している人は
坂本龍馬。不可能と言われていることを実現した人だから。
イイタンについてどう思いますか
家探しをしているお客さまが事前に担当を知る上で有効なサイト。イイタンに掲載されれば見ていただけるのではないかと感じます。不動産の営業担当というと世間では「押し付けがましい」というイメージがあるかと思いますが、イイタンを見れば決してそうではないと理解していただけるのではないでしょうか。自分のことを知ってもらえる、とても良いツールだと思います。
編集後記
「THE 営業担当」といった印象の澁谷さん。体育会系の雰囲気を醸し出しながらも決してイケイケということもなく物腰は柔らか…営業担当としての手腕は全て兼ね備えているのではないかと感じました。不動産業界に入る際には、お父さまも残念な思いはあったのでしょうけれど、おそらく澁谷さんの才能に気付いていたからこそ快く送り出したのではないでしょうか。取材では6カ月のお子さんのことをうかがったところ、「めちゃくちゃかわいくて」と“パパの顔”を見せてくれた澁谷さんですが、お子さんが生まれるまで、子どもと接することが苦手だったそうです。今は子連れのお客さまへの対応は楽しくなったとか。また、FP2級の資格を持っていらっしゃって資金面のアドバイスが得意だそうです。これからも幅広く勉強されるとのことで、私も見習いたいと思いました。
取材/撮影 渡辺 晴子/並木 郁磨
株式会社アイ建設
澁谷 泰裕
神奈川県横浜市戸塚区川上町87-4 N&Fビル1・1F
2007年〜
日本茶卸・販売業(父の会社)
2015年〜
不動産仲介業者
2017年〜
アイ建設
Pick Up Item
【地図と説明用資料】不動産業界に入ってから4年半使用している年季の入った地図。新しい地図を買いましたが、愛着があってなかなか捨てられません。下見した物件の場所を赤ペンでチェックしています。補修できる限りは使い倒したい。また、出先でお客さまにお会いすることが多く、質問されても即答できるように不動産関連の資料を常に携帯しています。