お客さまとはお互いの幸せに向かっていけるパートナーとして関わっていきたい
株式会社東宝ハウス武蔵野【武蔵野市境】
水越 智久
- 「もう一度、お客さまと関わりたい」その思いを叶えるフィールドが不動産業界にあった
- どちらか一方ではダメ。お互いが幸せになれる仕事をすることで、いいパフォーマンスが発揮できる
- 夢のマイホーム購入目前に、お父さまからの猛反対。それでも、お客さまの揺るぎない理想を尊重した
これまでの経歴を教えてください
「もう一度、お客さまと関わりたい」その思いを叶えるフィールドが不動産業界にあった
学生時代はファッションが好きで服飾の専門学校に通っていました。卒業後は繊維の専門商社に入社し、営業職としてアパレルメーカーと共に服を企画・生産し、百貨店や専門店に販売していました。自分の手がけたものが形になる工程は本当に楽しく、またその服をお客さまが購入してくださった姿を見たときは、何よりも嬉しく思いましたね。
愛知で長らく働いていたのですが、東京勤務が決まり、総務へ配属となりました。内部を統括する仕事も新鮮で、営業とは違うやりがいはあったものの、やはりお客さまと関わりたい。その気持ちが日に日に大きくなり、異動を要請したものの、数年経っても変わらない状況に痺れを切らし、転職を決意しました。
その際、数ある業界の中でも不動産業界を選んだ理由は、おぼろげながら家を見ることが好きで、興味を持っていたからです。そして、何よりエンドユーザーのお客さまと、人生を懸けて向き合い関われる。まさに、自分が求めていたフィールドがここにあると考えました。
しかし当時はまだ、業界をイメージづけた強引な営業や、騙し討ちのような手口が横行していた時代。そんなことはせず、お客さまを大事にし、パートナーとして寄り添い関わりたい。そうした会社の方針と私自身の思いが合致し、この会社に入社して、現在に至ります。
これだけは譲れない!という、仕事へのこだわりやモットーは?
どちらか一方ではダメ。お互いが幸せになれる仕事をすることで、いいパフォーマンスが発揮できる
2つあります。1つは、お客さまの幸せも当然ですが、自分の幸せも願って仕事に取り組むこと「お客さま第一」「お客さまのために」という志向には、私も大賛成です。
しかし、自分が満たされない仕事で、お客さまは満たせないし、会社が儲かるだけでもダメ。たとえご契約に繋がりそうだとしても、お客さまのニーズを本当に満たせる物件が見つからない時は、話を一度白紙に戻すこともあります。
お客さまは求める理想の物件を手に入れることで、生活が豊かになる。私はそれに見合う仲介手数料をいただき、そのお金で家族を支えられる。どちらかが犠牲になるわけでもなく、お互いが幸せを感じることができるからこそ、担当者はいいパフォーマンスを発揮できると考えています。
もう1つは、自分よりも若い人にも、恥ずかしがらずに教えを請うことです。私も現在、50歳。様々な経験や知識があると自負していますが、どうしてもネットなど、最新のものに疎いことは否めません。自分にわからないことはもちろん、勢いのある社員からは、日々の提案で気をつけていることなども、積極的に教わろうとする。先輩後輩、年齢関係なく、自分の知らないことを知っている人には先生として頼ることで、少しでもお客さまのお役に立てるよう、自分をアップデートしています。
お客さまとの印象的だったエピソードを教えてください
夢のマイホーム購入目前に、お父さまからの猛反対。それでも、お客さまの揺るぎない理想を尊重した
ご紹介するお客さまは韓国出身で、当時古い賃貸アパートにお子さま含め3人で住んでおり、もっと綺麗な家に住めればと、ご相談いただきました。予算はそれほど多くなく、「程度のいい中古マンションが買えれば…」とのことでしたが、予算を少し上げれば買える新築戸建て物件を見つけました。ご紹介すると、「私にもマイホームが買えるなんて!」と、とても喜んでくださり、さっそくご契約いただきました。
しかし、引き渡し前日の夜、お父さまがとても反対していて、親子の縁を切るというほど怒っているという理由から、再度お話し合いをすることに。実はお父さまは、韓国でお店をやられていて、後継としてお客さまやお子さまに帰ってきてほしかったようなのです。
しかし、お客さまもお子さんも、日本を離れる意志はない。お話し合いを重ねた末、「どうなれば理想ですか?」とお伺いすると、「日本に住みながら、お父さまの理解を得たい」と答えられたので、物件は予定通り購入し、時間がかかってでも、お父さまを説得することになりました。
ご契約後もやりとりをさせていただいていましたが、1週間後にはお父さまの理解も得られ、「本当に悩んだけど、買ってよかった。ありがとうございます。」と言っていただけました。一番いい形で終えられ感謝もいただき、この仕事をしていてよかったなと、改めて実感できた一件でした。
編集後記
新しい物件情報が出ると、それを見ながらその場所での暮らしをつい想像してしまうほど、心から家が好きだという水越さん。「100点の家はないけど、お客さまにとって100点の幸せを感じられる家はある」という言葉が、とても印象的でした。今後は、「お客さまが将来、自分のお子さんに紹介したくなる担当者になりたい。」という理想を叶えるために、生涯現役でこの仕事に励まれるようです。穏やかで、お客さま想いな水越さんとなら、素敵な物件を一緒に見つけられそうな気がしました。
取材/撮影 近藤 裕也/並木 いくま
株式会社東宝ハウス武蔵野
水越 智久
東京都武蔵野市境1-15-6 1F
1991年
専門商社 入社
2002年
株式会社東宝ハウス武蔵野 入社